くわうほう

使ひます

甲賀不甲賀

題名に意味はないけれど、甲賀にいつてきました。道路が混むことをみこして、近場。ひさしぶりに、天氣のよい、いい行樂でした。

油日神社→櫟野寺→阿彌陀寺

油日神社は、おもしろいつくりをしてゐた。惣門があつて、よこに床のある回廊がついてゐる。回廊につつまれるやうに、拜殿と本殿がある。拜殿には、神輿がふたつおかれてゐた。本殿は、瑞垣にかこまれてゐて、よく見えない。地元のひとたちが、掃除をしてゐたが、境内はきれいで、地域で神社をまもらう、といふ心構へができてゐるのだらう、すばらしい。縣社。

そのちかく、北にある櫟野寺へいく。「らくやじ」とよみ、むかしこの一帶はいちいの木の森だつたといふ。本堂は昭和にもえてしまつて、あたらしい建物になつてゐた。本堂をとつたむかしの寫眞をみると、東大寺の大佛殿に似てゐる、氣がする、氣のせゐかもしれんが。本尊は収蔵庫にあつて無事で、祕佛であるが、開帳されてゐて、おがむ。坐像の十一面觀音は、はじめてみた、氣がする。國寶。本堂のやけのこりが一部あつて、門の一部になつてゐたが、精巧な彫物がしてあつて、感心する。龍がよかつた。

そのちかく、東にある阿彌陀寺へいく。ここは小寺院であるが、國寶の阿彌陀如來像と、誕生佛がある。ちいさい。住職(らしきひと)によれば、かなり古いものらしいが、花祭(灌佛會)のおりには、甘茶をかけまくつてゐたといひ、その昔、たま/\とほりかかつた奈良国立博物館の館長が、「これは大變なものだ」と見出し、その後は大切に保管されてゐる、のを見た。ここも、地域のひとに大切にまもられてゐる樣子。いい。

かへつた。