くわうほう

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冬の巨人の感想のつづき

冬の巨人のどこが、いけなかつたのか、つづけてかんがへた。以下、ねたばれなんぞおそれない、注意。
ねたばれだ、注意。
巨人のうへの住人は、なにもしない、いや、なにもできなかつた。巨人から資源を搾取して、そのせゐでおきだのであらう巨人の崩壊を見守るしか、能がなかつた。無力であり、ちつぽけな存在であつた、といふひとたちが、『冬の巨人』ではかかれてゐる。そしてこの問題を解決したのは、結局は、天から降臨した、「機械仕掛けの神」(デウス・エクス・マキナ)である謎の少女レーナなのだ。
そんなはなしは、寓話にはふさはしいかもしれない。しかし、ライトノベルであることを期待する讀者にとつては、やはり、物足りない。人々の努力なく、ご都合主義のやうにもおもへてしまふ解決、物語の終結
そこが、わたしをしてこの物語をつまらなくおもはしめた主因なのだらう。