くわうほう

使ひます

大津へ

いつもよりとほく、大津までいきました。さむいのはあひかはらず。かへり澁滯にまきこまれたのは、いいおもひでになるでせうか。

義仲寺→日吉大社→西繁寺

義仲寺は、隨分とちいさな寺だつた。ぼくの檀那寺の三分の一ほど、といふだれもわからない説明をしてみる。境内には句碑がならび、そのくづし字を判讀していくのもおもしろい。大體が蕉門の句なのは、ここに芭蕉の墓があるからだが、その他にもかはつたひとがここで眠つてゐるがたとへば保田與重郎とか。

膳所から京阪線にのつて坂本までいく。いつもながら、計劃性のない、おもひつきの行動だ。驛をでて左に曲がると、日吉大社が目の前にある。參拜する。おほきな攝社がみつつ、本宮がふたつあり、見ごたへがある。奥宮もあるが、山道なので斷念。おもひつきの行動なんてそんなもんだ。奥宮のぞいてあはせて五つの社それぞれに拜殿・本殿があるが、どれも似たつくりをしてゐて、そしてちよつとづつちがつてゐて、おもしろい。

歩いて西繁寺へいく。天台眞盛宗の総本山。眞盛が西繁寺を復興して、あらたな派閥となつたらしい。宗祖大師堂・本堂・客殿ともに立派で、素敵な寺だ。金をはらひ客殿を見學する。板繪・襖繪がたくさんあつて、竹林の七賢の圖なんかが氣にいる。

膳所にもどる。家にかへるとき、澁滯にまきこまれ、いつもより遲くにつく。大津のICではなく瀬田東をめざした結果、国道一號にひつかかつたのが原因だが、後悔はしとらんよ。ふははは。